自然災害や人災、事故など恐怖に襲われ、人は心的外傷を被ります。
恐怖に襲われ、圧倒的な外力の前で、自己の「無力」と「孤立無援」を味わいます。
これが心的外傷の核心になります。
恐怖に襲われても、自分では抵抗も、止めさせることも、
避けることも何も出来なかったという無力感。
自分の力が何も及ばす、どうすることも出来ず、なされるがまましかない。
天災、人災、戦争、事故などもありますが、
日常的に家庭で親の威嚇や暴力にさらされ、何も抵抗出来ず、やられ続けるということがあります。
これが虐待です。
誰も自分を助けてくれず、守ってくれず、自分一人で耐えなければいけないとき、
人は孤立無援を感じます。
特に子どもが独りぼっちで、誰の援助も助けも得られないのは、大変辛いことです。
せめて誰かが、自分の味方になり、かばってくれたら、どれだけ心強いでしょう。
子どもにとって、言葉の暴力や叩く・殴る・蹴るなどの暴力は恐怖体験であり、心的外傷になりますが、
恐怖がなくても、「無力感」と「孤立無援感」を味わえば、心の傷になります。
家の中で、その子に誰も目をかけない、声もかけない、関心を向けず、
世話されず、放っておかれることは虐待であり、心に傷を被ります。
大人になってから被る心の傷もありますが、
日常的に家庭の中で被る子ども時代の心の傷は、与えている側にも、与えられている側にも
わかりにくいですが、慢性的で深刻です。
例えば、子どもの頃に親から暴力など虐待を受けたとします。
心に傷を受け苦しい想いをして育った子どもが思春期に親に暴力を振るうと、家庭内暴力といわれます。
大人になって親にやり返せば、犯罪になります。
こういった事件もよく世間でみられます。
タイムラグがあるために、原因と結果が明瞭でなく因果関係を証明することが難しいですが、
これは不条理でおかしなことです。
だからといって、子どもが大人になって親にやり返すことを善しというのではありません。
そのように暴力が連鎖したり、横行したりしないようにすることが肝要と考えます。
心に傷を受けた親がまた子どもに自分と同じような心の傷を負わせる、
この連鎖を止めるために、自分の無意識を知る精神分析という方法があります。
- インテグレーター養成講座1 心的防衛1《心的外傷》 - より
インテグレーター(精神分析家) 登張豊実
http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ
http://mama.lacan-msl.com /オールOK!子育て法
http://archive.mag2.com/0001106260/index.html ラカン精神科学研究所メールマガジン
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1983(S.58)年 結婚とともに京都市伏見区に住む。後に二女の母親になる。
1994(H.06)年 精神分析を受け始める
二人の娘をのびのびと心豊かに、優しく育てたいと願いながら、全く逆に口うるさく命令指示し、手さえ上げてしまう自分に愕然とし、これは治療の範囲であることを自覚し、分析治療に入る。
1996(H.08)年 大沢精神科学研究所のインテグレーター養成講座で、3年間精神分析理論を学ぶ。
1999(H.11)年 吉川精神科学研究所を開設する。
1999(H.11)年 母親教室開始。
2001(H.13)年 吉川精神科学研究所ホームページ開設
2004(H.16)年 ラカン精神科学研究所に名称を改め、インテグレーター名を天海有輝とする。
2004(H.16)年 ラカン精神科学研究所ホームページ開設
2005(H.17)年 京都府青少年の社会的ひきこもり支援ネットワーク協力参加
2007(H.19)年 天海有輝のセラピー日記(ブログ)開設
2007(H.19)年 ㈱ラボックスの「京都良店」に「京都良店的深層心理テスト」掲載開始。
2007(H.19)年 分析理論講座・インテグレーター養成講座開始。
ラカン精神科学研究所の名称と、インテグレーター名「天海有輝」は、精神分析的考えのもと、他者の願望や欲望によって付けられた、子ども時代の名前を改め、自らの意思と主体性をもって、自らが名づけました。フランスの分析家ジャック・ラカンを目指し、また無意識という闇を意識の光で照らし、自らも天と海の間にあって、光り輝く人となるように、そういう意味を込めました。