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ラカン精神科学研究所では、心の病、悩み相談・治療をしています。薬物や催眠・暗示を使わず主に精神分析という対話療法です。その他ご相談もお受けします。 埼玉県鴻巣市にセラピールームがあります。 遠方の方には出張セラピー、スカイプ・電話によるセラピーも行っています。 詳しくは下記ホームページを参照し、お問い合わせください。 ラカン精神科学研究所ホームページ http://lacan-msl.com/ 登校拒否、引きこもり、ニート、自殺念慮、非行、家庭内暴力、神経症(強迫神経症・不安神経症など)、恐怖症(対人恐怖症・広場恐怖症など)、パニック障害、摂食障害(過食症・拒食症)、家族問題(子育ての悩み・親子関係・夫婦関係)・・などその他ご相談ください。
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緊張するとトイレに行きたくなる症状に、30年悩まされたクライアント。
http://lacan-msl.com/diary/2008/10/_155.html(分析家の独り言 155 症例:トイレ)

その後、このクライアントは「奇跡おきた」と言う。
(以下クライアントの語りを本人の了解を得て掲載)

歯が痛み、近所の歯医者に行ったが思わしくなく、彼女の生家の近くにある、子ども時代よく通った歯医者に行ってみた。

当時の先生はもう亡くなっておられたが、その息子さんがあとを継いでいた。

亡くなられた先生にそっくりの息子さん先生、容姿はもちろん話し方など物腰がそっくりだった。

待合室には、子どもの頃見覚えのある木彫りの熊の置きものがあり、なつかしく思った。

そんな中でも歯医者で自分の番を待つ間は、彼女には緊張する時間である。

歯を削るあの音はあまりいい気持ちはしない、そのときの痛みが連想される。

自分の名前が呼ばれ、診察室に入る、いすに座り、赤ちゃんのよだれかけのようなものをかけられ、背もたれが倒される。

もう身動きできない、と思ったとたん、いつもなら「トイレにいきたい」が始まる。

しかしこのときは、「まだ大丈夫、行きたくなったら、トイレに行きたいと言えばいい」と、自分に言いながらいた。

説明を受けながら、治療が始まり、結局トイレに行かずに歯医者を出た。

時計を見たら、歯医者に入ってから、出て来るまで40分を要したが、一度もトイレには行かずにすんだ。

このことが、彼女にとっては“奇跡”だったという。

その後も2~3回歯医者に行ったが、同じようにトイレには行かずにすんだ。

彼女にとってもう一つ緊張し、必ず「トイレ、トイレ」が始まる場所がある。

それは美容院。

そこで彼女は実験してみたくなったと言う。

歯医者に行って家に帰り、お茶を飲みゆっくりしながら考えた。

歯医者に行くだけで一仕事だが、歯医者が大丈夫なら、美容院はどうだろう。

「よし、これから美容院に行って実験してみよう」

美容院に行くと、結構込んでいた。

普通なら「また来ます」と帰ってくるところだが、この日は思い切って待つことにした。

タオルを首に巻かれ、その上から大きなエプロンをかけられ動けなくなる→緊張する→トイレに行きたくなる。

シャンプーのときも、髪を乾かすときも、同様で「早く終わって」と思う。

しかし、この日の美容院も「トイレに行きたい」にはならなかった。

30年間悩んだ緊張→トイレから解放されるのではないかと思った。

どうやら密閉され、身動きがとれない、抜け出せない、それを辛抱し我慢しなければなければならない場面になると、緊張しトイレに行きたいが始まることがわかった。

その根本には、母から娘である彼女に渡されたメッセージ「我慢するこはいいこと」がある。

その我慢し、辛抱することを解放できる場所がトイレだった。

彼女いわく、親なし、財産ない、学歴なしの自分は、人より何倍も努力し、頑張らなければならない。

その上に、「人には嫌われないように、真面目に生きろ」と言われ、息苦しい=生き苦しい。

そんなに頑張らなくても、ありのままの自分でいいじゃないか、自分は自分を生きていいと、思いだしたころから変ってきた。

生き辛さを感じ人が嫌い、人を避けて生きてきた彼女が、自分を縛っているものが何なのか見つめると言った。

それが今年4月頃だっただろうか。

ほぼ週一で通い、あれから8ヶ月足らずがたち、自分を縛り、生き辛くさせてきた言葉を見つけた。

まるで札のように母の言葉、口癖が出てくるが、それらはもういらない。

その札を、彼女が好きな海があり、そこから母の眠る町へ流して返す(彼女のイメージ)という。

これから彼女は、母の言葉に縛られて生きるのではなく、自分の理想や、自己規定した言葉で生きていく。

これでもう緊張→トイレの症状は消える。

彼女は今、開放感を味わい、心が自由でうれしいという。

「よかったですね」言いながら、私も自分のことを振り返りつつ、ともに喜べうれしい。

「悩み続けた30年はなんだったんだろう」という彼女。

分析によりからまった糸をほどけばそんなものである。


http://lacan-msl.com/contents.htmlラカン精神科学研究所のホームページ

http://indoor.lacan-msl.com/">不登校・ひきこもりに悩む方々へのページもご覧ください
 

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プロフィール
HN:
登張豊実(2014年改名)
性別:
女性
職業:
インテグレーター(精神分析家)
趣味:
スポーツ 着物
自己紹介:
1958(S.33)年 滋賀県大津市に生まれる。
1983(S.58)年 結婚とともに京都市伏見区に住む。後に二女の母親になる。
1994(H.06)年 精神分析を受け始める

 二人の娘をのびのびと心豊かに、優しく育てたいと願いながら、全く逆に口うるさく命令指示し、手さえ上げてしまう自分に愕然とし、これは治療の範囲であることを自覚し、分析治療に入る。

1996(H.08)年 大沢精神科学研究所のインテグレーター養成講座で、3年間精神分析理論を学ぶ。
1999(H.11)年 吉川精神科学研究所を開設する。
1999(H.11)年 母親教室開始。
2001(H.13)年 吉川精神科学研究所ホームページ開設
2004(H.16)年 ラカン精神科学研究所に名称を改め、インテグレーター名を天海有輝とする。
2004(H.16)年 ラカン精神科学研究所ホームページ開設
2005(H.17)年 京都府青少年の社会的ひきこもり支援ネットワーク協力参加
2007(H.19)年 天海有輝のセラピー日記(ブログ)開設
2007(H.19)年 ㈱ラボックスの「京都良店」に「京都良店的深層心理テスト」掲載開始。
2007(H.19)年 分析理論講座・インテグレーター養成講座開始。

 ラカン精神科学研究所の名称と、インテグレーター名「天海有輝」は、精神分析的考えのもと、他者の願望や欲望によって付けられた、子ども時代の名前を改め、自らの意思と主体性をもって、自らが名づけました。フランスの分析家ジャック・ラカンを目指し、また無意識という闇を意識の光で照らし、自らも天と海の間にあって、光り輝く人となるように、そういう意味を込めました。

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